「初等数学入門」前夜6

図版を取り込むことを除けば,LaTeXは非常に便利な道具であることがわかり,
それからもっぱらどうやったら楽に文書が作れるかをいろいろと調べてみました。

同じ頃LaTeXがバージョンアップし,
今でも使われている2eというバージョンが出まわり始めていました。

奥村先生の本や,アスキーから出た正式なマニュアルなどを読むと,
図版をpsファイルで保存すれば簡単に取り扱えることがわかってきました。
しかしその頃発売されていた,ps形式でファイルを書き出すアプリケーションはとても高価で,
貧乏教師にはとても手が出ません。

さらに同じ頃,Linuxがいろいろな雑誌で取り扱われはじめ,
日本語対応したディストリビューションの中には日本語が扱えるLaTeXがはじめから収録されていることを売りにしたものも出てきました。

Linuxについていくつかの本を読むと,図版がpsタイプで保存できるようなソフトが結構たくさんあることもわかってきました。

「よし,Linuxにしよう」
こう決心して作業を始めたのですが…。

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「初等数学入門」前夜5

Macで動くTeXはOzTeXといい,シェアウエアでした。

そのため支払をしないで使い続けることに気が差しましたし,
日本語を通すために前処理が必要なことも面倒でした。

こういったことがなんとかならないものかといろいろ調べているうちに,
インプレス社がWindows(その当時は3.1!)上で動作するLaTeXを出していることがわかりました。

職場にあったパソコンが,NECの98からWindowsマシンに置き換わったのをいい機会と考えて,
個人用にWidowsノートマシンを購入しました(でもMacに比べたら,使いにくいことこの上ありませんでした)。
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「初等数学入門」前夜4

それからしばらくすると,Expressionistという,マウスを駆使することで数式が書けるソフトが発売されました。

今ではこのタイプのアプリがどのワープロソフトにも標準でついてくるようになりましたね。

持ち上がりで授業を担当していましたが,彼らが高校2年になったとき,
文系の「代数・幾何」の授業を補うために,
これを使って本格的に教科書の詳しい解説を書きはじめてみました。

でも,3月の春休みからはじめて,1学期の終わり頃にはほんの30ページほどだったにもかかわらず,
ファイル容量がものすごく大きくなり,
非力なマシンでは文章を書いているのかお休みしているのかがわからなくなる状態となってしまいました。
各ページにたくさんの式が出てくるのですから,ファイル容量が大きくなるのは当たり前ですね。

で,そんなことを何かの折に修士課程のときにお世話になっていた先生に話したところ,
Mac上で動作するLaTeXを紹介してくださいました。

夏休み中にTeXの基礎を詰め込んで,
勉強をかねて文書を書き直していきました。
ちょうど行列に関することを書き始めたところで,
非常に快適に書き進められたと記憶しています。

これが私がLaTeXを使い始めたきっかけでした。

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「初等数学入門」前夜3

先の「今日のトレーニング」というプリントは,
中学生が相手でした。
内容も通常の計算練習からちょっと高度な高校入試問題を扱っていたと思います。

ちょっと話がそれますが,
その頃プリント作りの道具としてのパソコンがほしく,
どのパソコンにしようか大分迷っていました。

どうしてもDOS系のワープロでは数式がうまくかけないので,
個人的には前から好みだったMacを購入しました。

というのも,MS Word にコマンドをタイプすると数式を表示する機能が盛り込まれており,
それに惹かれて買ったのでした。

この機能はMSWordにしかありませんでしたが,基本的に英語しか書けず,
SweetJamという機能を拡張するパッチのようなものを入れて日本語が扱えるようになっていました
SweetJamを作っていた会社が勤務校の近くだったのでそこでMacも購入しました)。

パソコンに関することは他のカテゴリで書くことにしますが,
高い買い物であったにもかかわらず,あまり使いこなすことができませんでした。

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「初等数学入門」前夜2

この記事は「オフィスアワー」に2005年5月1日に掲載したものです。

前任校で,「今日のトレーニング」と題したプリントを2年くらい作りました。
1日につきB4のプリント1枚位の量で,
前日に出した問題の解説と,その日の問題で構成していました。
これが生徒へ定期的に配るプリントを作り始めた最初でした。

当時はパソコンといえばNECの9801シリーズ。
ワープロといえば,一太郎か松でした。
私は以前から一太郎を使っていたので,それでプリントを作っていきましたが,
すぐに数式や図を書くことの困難に行き逢いました。
また,DOSマシンの不自由さ。これにも大分悩まされました。

今ではどのワープロにも数式を組む別のアプリケーションが付属していますし,
図を取り込むのも結構簡単になりました。

しかしその頃の一太郎では,式は四則計算くらいしか書けず,
図は花子を用いれば描けましたが,
それをワープロの中に取り込むことは面倒だったように記憶しています。

仕方ないので,多くの式と図を手書きにしていましたが,
面倒なことこの上ありません。

これからワープロでの数式との格闘が始まりました。

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「初等数学入門」前夜

この記事は,「オフィスアワー」に2005年4月30日に投稿された記事です。

教員になって17年になります。
その少し後くらいに指導要領が改訂され,
それまでの系統的なカリキュラムから,コアオプション形式と呼ばれるものに変わってきました。
つまりどのような内容を教えるかは,現場で選択しなさい,というわけです。
これを少し(大分?)拡大解釈して「自分はどんなことを教えたいのだろう?」と考え始めました。
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独り言より

近頃流行のブログなるものをはじめてみました。
ブログ:『オフィスアワー』です。
これからは,独り言はブログのほうへ書くことになるでしょう。
どうぞよろしく。

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独り言より

久しぶりの更新です。
でもごめんなさい。
新しい文書の公開ではありません。
今年度は、どうも仕事が多くて、
こちらのほうを書く時間がなかなか取れません。
4月8日のところで触れたように、基礎演習編を書いています。
まったく書いていないわけではないのですが、
公開できるほどまで書き溜まっておりません。
期待して待っていてくださる方には申し訳ないのですが、
いま少し時間をくださいませ。

今週末ようやく小閑を得て、前から気になっていた部分の小さな修正をしたのが精一杯なのです。
その気になっていた部分というのは、タイトルでした。
この文書を書き始めた頃は、各章を1冊の冊子として見立てており、
それぞれの分冊に演習編をつけていました。
しかし昨年来1冊の本として、まずは講義の部分からと書き始めたので、
タイトルがそぐわなくなってきていました。

もともとの構想は、本として書くことにあったので、
結局元に戻ったわけですが、
「初等数学入門」というタイトルにしました。
タイトルを変えることによって、内容がより端的に伝わりやすくなっていることを期待しています
(「初等数学」という単語が何を指すのかについての議論は残るでしょうが)。
またこれによって、「講義編」、「基礎演習編」、「入試問題編」というサブタイトルが
意味をちゃんと持つようになってきたと思います。
しかし中身は変わっていません。
今後とも、よろしくご活用ください。

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独り言より

第2部 第24章 三角関数 を公開します。
一応これで第2部完結とします。

後、ベクトルや行列に関すること、微積分が残っていますが、
これらは第3部および第4部として書いていくつもりです。

その前に、基礎演習編がまったく手つかずなので、
しばらく講義編をお休みさせていただいて、
演習編に取り掛かろうと思っています。

そこで次回は、基礎演習編「整数」で4月はじめ公開予定です。

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独り言より

第23章「指数・対数」 を公開します。
あぶなく、アップするのを忘れるところでした。

次回は「三角関数」で、2月末か3月はじめ公開予定です。

また、今回「三角比の表」と「常用対数表」も作ってみました。
値に間違いはないとは思いますが、自己責任でお使いください。
また、もし間違いを見つけられた際には、ぜひお知らせください。

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