座ってさえもリラックスするのが難しいのに,
リラックスしたまま動くことは不可能なのでしょうか。
それは可能です。
もちろんはじめから動きながらというのは難しいので,
まずは動かなければいいのです。
流派によっては「立禅」と呼ばれていますが,
じっと静かに立つ練習からはじめれば,
動きながらでもリラックスした状態を保てるようになるんですね。
立つのも難しい?
そうですね。私もそうでした。
じゃ,座ってやれば?
おや,これでは坐禅ですね。
太極拳を「動禅」と呼んだ人がいましたけど,
いずれにしても「禅」という状態を
「動く」か「立つ」か「坐る」かして実現すれば,
まず目的の大半は成就したといってもいいのでしょう。
形はある意味どうでもいいんです。
では「禅」は何を意味するのかといえば,
仏教の禅も同じところからでて来ているとは思いますが,
ここでは「放松」ということでしょう。
リラックスです。
こうしてリラックスする感覚を身につけ,
座った状態から立った状態へ,
最終的に動きながらもそれが保てるように訓練していくことで,
可能になるわけです。
とまあ,書きましたけど,
ひとまず立って少しリラックスできる,
套路をやっているときも,
ある形のときはリラックスできているけど,
他はダメというのが自分の状況です。
道は遥かなり,
という感じです。
でもそのプロセスがなんとも面白いし,
楽しいですね。