私が入社した秋,自社ビルが完成し,
すべての部署が一つのビルに収まりました。
と同時に多角経営ということで
1階で「コンピュータランド」のフランチャイズ店の経営がはじまりました。
メインは IBM のパソコンです。
私は編集者でしたが開店に必要ということで,
店のメンテナンス員と一緒に IBM でパソコンの修理法の講習を受け,
作業員としての免状をもらいました。
余談ですが IBM の社是(だと思いますが)「Think」をはじめて目にし,
「なるほど一流になるところは違うな」と思ったものです。
当時日本では NEC と富士通がパソコンの市場を席巻しており,
そこへ大型コンピュータで売ってきた IBM が
「コンピュータランド」というブランドで入ってきました。
しかしなかなか IBM のパソコンは売れなかったようです。
そのため店内には NEC の PC9801 や富士通の FM-16 などもおかれていました。
IBM ははじめからビジネス路線を打ち出しており,
当時かなり普及していた8ビット機には目もくれず,
16ビット機で参入してきました。
その後今でもパソコンの仕様となっている IBM PC AT が出る1年位前のことです。
IBM PC の仕様(Wikipedia より)
しかし,このマシンは英語しか扱えませんでした。
後継機 AT の仕様が公開され,
「DOS/V」という機構が取り込まれるまで,だめでした。
そのため,店は結構大変だったようです。