この記事は,「オフィスアワー」に2005年4月30日に投稿された記事です。
教員になって17年になります。
その少し後くらいに指導要領が改訂され,
それまでの系統的なカリキュラムから,コアオプション形式と呼ばれるものに変わってきました。
つまりどのような内容を教えるかは,現場で選択しなさい,というわけです。
これを少し(大分?)拡大解釈して「自分はどんなことを教えたいのだろう?」と考え始めました。
以前の勤務校は中高一貫の私立だったので,その立場から考え,
ざっとした目次案を作ってみたのが15年ほど前になります。
同じ頃,子供たちは受験に必要な勉強はよくやってくれるものの,
そういった指導だけではなんだか不十分に感じていました。
実際大学に入ってから勉学上の困難に出会うようで,
受験勉強だけの弊害が現れているようにも感じていました。
そこで,教科書や参考書で使われているアイデアや他の話題との関連など,
点から線へとなるようなことを話したり,
将来的にはどんなことと関連していくのかをできるだけ授業に取り入れるようにしてみました。
同時に授業で話しきれなかったことや,練習問題などを盛り込んだプリントを作り,
ほぼ毎日のように配布しました。
そのころちょうど LaTeX という道具にも出会い,便利に使い始めました。
学校がかわってからも,自分なりのカリキュラムを考え続け,
教材を選び,実際に授業をしているかのように説明を書いていく作業を続けました。
勤務校の子供たちのために書き始めたわけですが,
書き溜めたものを眺めていると,それだけで済ませるのはちょっともったいないような気もしてきました。
ちょうどインターネットが普及し始めた頃だったので,
ネットで公開したら,数学を勉強したいと思っている方々に少しは貢献できるかもと考え,
全部は書き上げていないものの,公開を始めました。
この間さらにカリキュラムが変わったので,それにあわせて改訂するのに時間がかかってしまいましたが,
昨年春,やっと3分の1くらい書き終わりました。
仕事の合間に書いていくので,なかなかはかどりませんが,
何年かかっても目次案のものを書き上げていきたいと思っています。