それからしばらくすると,Expressionistという,マウスを駆使することで数式が書けるソフトが発売されました。
今ではこのタイプのアプリがどのワープロソフトにも標準でついてくるようになりましたね。
持ち上がりで授業を担当していましたが,彼らが高校2年になったとき,
文系の「代数・幾何」の授業を補うために,
これを使って本格的に教科書の詳しい解説を書きはじめてみました。
でも,3月の春休みからはじめて,1学期の終わり頃にはほんの30ページほどだったにもかかわらず,
ファイル容量がものすごく大きくなり,
非力なマシンでは文章を書いているのかお休みしているのかがわからなくなる状態となってしまいました。
各ページにたくさんの式が出てくるのですから,ファイル容量が大きくなるのは当たり前ですね。
で,そんなことを何かの折に修士課程のときにお世話になっていた先生に話したところ,
Mac上で動作するLaTeXを紹介してくださいました。
夏休み中にTeXの基礎を詰め込んで,
勉強をかねて文書を書き直していきました。
ちょうど行列に関することを書き始めたところで,
非常に快適に書き進められたと記憶しています。
これが私がLaTeXを使い始めたきっかけでした。