Macで動くTeXはOzTeXといい,シェアウエアでした。
そのため支払をしないで使い続けることに気が差しましたし,
日本語を通すために前処理が必要なことも面倒でした。
こういったことがなんとかならないものかといろいろ調べているうちに,
インプレス社がWindows(その当時は3.1!)上で動作するLaTeXを出していることがわかりました。
職場にあったパソコンが,NECの98からWindowsマシンに置き換わったのをいい機会と考えて,
個人用にWidowsノートマシンを購入しました(でもMacに比べたら,使いにくいことこの上ありませんでした)。
Mac上で書いた原稿は,行末の変換が必要でしたがそのまま移行することができ,
結局11月の終わりくらいにはWindowsマシンでプリント全体を仕上げました。
せっかくLaTeXを使っていることでもあったので,
職場に出入りしている印刷所にお願いして,私家版の本にすることにしました。
書籍の形に体裁を整え直すのは,奥村先生の本を参考にすれば簡単でした。
本の形に組みなおしてからレーザープリンタでプリントアウトし,
図版は別に作ったものを張り込んで版下としました。
昔,出版社で編集の仕事をしていたときの知識が役に立ちました。
全部で200ページほどのものになりましたが,図版を除けば作業が非常に単純で,
書く内容に考えを集中できることは,非常にありがたく感じました。