WordPress にはブログの作成だけでなく,
「固定ページ」という機能もついています。
ブログは記事が追加されるのに従ってその位置を変えますが,
「固定ページ」はその名の通り位置が変わりません。
それを利用して 「リンク集」 を少しずつ作っています。
すでに気がついて,リンクをたどっておられる方もおられると思いますが,
このページのタイトル画像の下に「ホーム」,「初等数学入門について」といった行があります。
その中の「リンク集」がそのリンクボタンです(ややこしい表現だな)。
で,そこにマウスを持って行くと,さらに
「ユークリッド幾何学関係の古書」
というメニューが現れます。
これ少し誤解されそうなのですが,
「リンク集」というボタンをクリックするとそのページに行き,
「ユークリッド幾何学関係の古書」はサブメニューなんですね。
ですので,「ユークリッド幾何学関係の古書」のページの上と下に,
「リンク集へ戻る」というリンクも貼っておきました。
ここしばらく特に「ユークリッド幾何学関係の古書」を増やしていて,
元々は「リンク集」の中に収めていたのですが,かなり増えたので,
独立のページを作ることにしたのです。
そのためちょっとわかりにくい構造になってしまいました。
記事「ユークリッド幾何学」に
「この1年ほどユークリッド幾何学にハマっている。
たくさんの古本を買い求めた。
かなり古い本や文献もネットから落としている。」
と書きました。
しかしどうしても手に入らないものもあります。
で,どこかの図書館に所蔵されていないかと調べた所,
たまたま 国立国会図書館デジタル化資料 というページに行きつき,
著作権の切れている本でデジタル化されているものが公開されていることを知りました。
最近の本でいいものがあればそれを読みたいと思うのですが,
どうも日本語の本でユークリッド幾何学関係の新しい本は,そんなにないようです。
あったとしても,すでに絶版になっていて入手困難,ということもしょっちゅうです。
その辺,著作権が切れている本はありがたいことに上のような形で手に入り,
読むことができます。
ただし,古い本は旧字旧仮名,カタカナで表記されているものが多いので,
お若い方は読むのに困難を感じるかもしれません。
私みたいなおじさんは,
かえってこういったほうが面白く感じられたりすることがあるんですけどね。
また,日本語のユークリッド幾何学関係の本でそれなりに名著と評価されているものは,
どうやら戦前のものばかりのようなのです。
ま,これは私が知らないだけなのかもしれないので,
もしご存じの方がおられたら,ぜひお教えください。
(いくつかは知っていますし,そのうちこのブログで紹介する機会もあるかもしれません)
戦前の中学(旧制です)ではユークリッド幾何学が
かなり詳しく教授されていました。
そのため,たくさんの教科書が書かれたし,
明治時代,学制がひかれた前後,
日本オリジナルの教科書ができるまでは,
外国のものを翻訳して使っていたようです。
あるいは教員の勉強用に翻訳されたものも多いようです。
今はカリキュラムが変わってしまい,
中学高校からほとんどユークリッド幾何学が教えられなくなっているので,
新しい本が出てこないのは,仕方ないのかもしれません。
ところが,洋書まで範囲を広げると大分様子が違っていて,
結構最近でもよさげなものが出ているようです。
記事「Gergonne 三角形 の性質」で触れた
Posamentier & Lehmann, The Secrets of Triangles, Prometheus Books, 2012
などはその例です。
これ以外にもコクセターの本とかは有名ですね。
あ,コクセターの「幾何学入門」はしばらく前に「ちくま学芸文庫」で復刊されましたね。
でも同著者の「幾何学再入門」(SMSG新数学双書,河出書房新社 (1970))は絶版のまま。
古本ではかなり高価です。
しかし原書のタイトルは Geometry Revisited ですが,アマゾンなどから手に入ります。
洋書で著作権の切れたものの多くは GoogleBooks から無料で手に入るようです。
和書もいくつかはここからも手に入ります。
リプリントされ,本の形で再出版されているものも結構あったりします。
(GoogleBooks へのリンクをクリックすると,何やらメッセージが出ますが,
無料のものばかりですから,安心して続きを読んでくださいね。
何も知らずに見るとびっくりすると思います。
私も初めてのときはびっくりしました)
で,自分の心覚えも兼ねて,
あるいはユークリッド幾何学に興味を持った人の役に立つといいな,
と思いながら,「ユークリッド幾何学関係の古書」のページを作っています。
情報源の多くは 岩田至康著,「幾何学大辞典」(全6巻+別巻2)です。
そのうち記事にしようと思っていますが,
この辞典にはかなりたくさんの本が簡単な紹介と共に挙げられています。
岩田先生のことはよく知らないのですが,
辞典の内容(特に附録)から察するに 和算の問題を現代的に扱う といったことを
専門にしておられた方のように見えます。
そういったこともあって,
和算関係の古書もかなり挙げられています。
私の興味はそこにないので,
ここではおそらく触れることはないと思います。
多くの方々の役に立つことを願って。