久しぶりに夢を見た。
1年ほど前にはほとんど毎晩見ていたのだが,
最近はぐっすり寝ているからか,
もしかしたら見ているのかもしれないが,
覚えていない。
なんとなく気になるので,
思い出しながら,書き記してみる。
* * *
どこかの(おそらく)太極拳の講習会に出ている。
日本なのか,中国なのか,わからない。
以前はその講習会にしょっちゅう出ていたのだが,
今回は久しぶり。
先生はS老師。
だいぶん長い間老師にはお目にかかっていなかったので,
目を合わせるのもためらわれた。
そんなわけで,後ろのほうで,小さくなって講義を受けていた。
ところが,技の説明をされるときになって,いきなりS老師に指名され,
実験台にされた。
以前の講習では,
私のがたいが大きいからか,あるいは技がかけやすいからか,
よく指名されて先生の相手をさせていただき,
他の受講生は,私が先生に振り回されるのを見て,
先生の技術に感心したり,笑っていたりした。
もちろん技をかけられる私自身が,
先生の技術を身をもって経験できるので,
面白く,そして勉強になっていたし,
他の人をさしおいて自分が指名されることが,
私のプライドをも満足させていた。
しかししばらく講習会を休んでいたので,
今回は気兼ねをして,後ろの方にいたし,
小さくもなっていたのだが,
当然先生は私のことに気がついておられた。
私が尻込みをしていると,
近づいて来られ,私を抱えるようにして
皆の前に連れて出る。
しかたないなぁ,という態度を見せながら,
内心はすごく嬉しかった。
さっそく,左手首を合わせ,準備。
先生の解説が始まる。
で,すぐに私の足の位置,体の開き具合が悪いことを指摘し,
どこが悪いのかを皆に説明している。
続いて空いている右手の使い方の説明。
そういったことをいつものように
熱心に身振り手振りを交えて解説してくださった。
休憩時間。
私は仕事があったので,中座することに。
先生のところに挨拶に行くと,
私が連絡もなく休んでいたので心配をしていた,
一体どうしていたのか,といたわるように聞いてくださった。
ある事情からそれは先生に話したくなかったので,
なんとなくごまかして講習会の会場から逃げるようにして出た。
で後ろから先生が他の人に,
「彼はよくできるし熱心だったのだが,なぜかやってこなくなった。
どうしたんだろうね。
一度きちんと理由を聞いてみたいと思っているんだけど」
とおっしゃっているのが,
先生からかなり離れたはずなのに,
はっきりと聞こえていた。
* * *
覚えているのはここまで。
S老師には,ここ数年お目にかかっていない。